日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: PD-017
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4.臨床・障害
看護師の勤務年数と職業生活出来事およびポジティブ,ネガティブ感情,うつ状態の関係の分析
*森本 寛訓黒田 裕子
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抄録

本研究の目的は看護師の勤務年数を3年,5年,10年で区分し,ポジティブ,ネガティブ職業生活出来事(PWLE,NWLE)とポジティブ,ネガティブ感情(PA,NA)およびうつ状態との関係性を分析して看護師のメンタルヘルス保持に寄与する知見を得ることであった。森本(2019)の調査対象者において病院関連施設に勤務しパートではない看護師216人において,勤務年数から3年目まで,4-5年目,6-10年目,11年目以上の4群に分け,PA,NAおよびうつ状態の体験頻度の高低について分析した。その結果PAの体験頻度は3年以下群が最も低くなり,残り3群は勤務年数の昇順で高くなった。一方NAおよびうつ状態の体験頻度は3年以下群で最も高くなり,他の3群は勤務年数の降順で低くなった。上記の結果および先行研究からPWLEの体験頻度はPAと同様の傾向があり,NWLEの体験頻度はNAとうつ状態と同じ傾向があると予測された。しかしPWLEにおいて最低となりNWLEでは最高となったのは3年以上5年未満群であった。3年以下群と3年以上5年未満群ではPWLE,NWLEの体験様式に違いがあると推測して考察を行った。

 

抄録訂正

(誤)

3年以下,3年以上5年未満,5年以上10年未満,10年以上

(正)

3年目まで,4-5年目,6-10年目,11年目以上

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