日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: PD-018
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4.臨床・障害
慈悲の瞑想が気分およびマインドワンダリングに与える影響
*梅田 亜友美大月 友
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抄録

本研究では,慈悲の瞑想(LKM)が気分およびマインドワンダリング与える影響について検討した。大学生および大学院生43名(男性13名,女性30名;平均年齢22.5歳,SD=3.2)をLKM群(22名),統制群(21名)に準ランダムに割り当てた。マインドワンダリングはSART,気分はPANASで測定した。2要因混合分散分析の結果,交互作用が有意であり,LKM群において,LKMの実施前から実施後にかけてネガティブ気分,ポジティブ気分が低下していた(ネガティブ気分:F(1, 41)=26.40, p=.00, ηp<2=.56;ポジティブ気分:F(1, 41)=19.67, p=.00, ηp<2=.48)。また,マインドワンダリングについて,LKMの実施前の得点を共変量とした共分散分析の結果,LKM群と統制群に有意な差は認められなかった(F(1, 40)=0.10, p=.76, ηp2=.00)。本研究の結果,15分間のLKMはマインドワンダリングに影響しないが,ネガティブ気分およびポジティブ気分を低下させることが示された。

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