主催: 日本心理学会第85回大会準備委員会(明星大学)大会長 境敦史
会議名: 日本心理学会第85回大会
回次: 85
開催地: 明星大学
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/08
反応スタイル理論に関する研究において,ルミネーション(自身の抑うつ状態やその原因・結末に対して繰り返される行動・思考)が抑うつ症状の重症化や長期化の要因であることが示されている。一方,ディストラクション(自分の気持ちから注意を逸らすための意図的な行動・思考)は抑うつ症状の軽減に効果があると考えられている。本研究では,ルミネーションをレフレクション(なぜ自身が憂うつに感じるのかについて理解しようとする)とブルーディング(自身の抑うつ感情について憂うつに考える)とに分類し,大学生の相談行動との関連について検討した。89名の大学生に対し,反応スタイルに関する質問紙(レフレクション,ブルーディング,ディストラクション),相談行動に関する質問紙(政本・野口,2021)を配布し,回答を得た。その結果,(1)レフレクションとブルーディングの得点が高いほど,専門の相談窓口(大学の事務局,保健室,カウンセリング)を利用する頻度が高く,(2)ディストラクションの得点が高いほど,LINEを利用する頻度が高いことが示された。