日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: PD-098
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4.臨床・障害
MAIA-Jとフォーカシング的態度の関連
*栗野 理恵子
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抄録

内受容感覚の3次元のひとつであるInteroceptive sensibility(IS)を測定するMAIAは,マインドフルネスの尺度であるFFMQと正の相関関係が示唆されており(Mehling et. al.,2012),その後マインドフルネスの介入による内受容感覚の向上効果が実証されている(Fischer et. al., 2017)。身体に注意を向ける方法には,フォーカシング技法も挙げられるが,フォーカシング技法と内受容感覚の関連について実証的な研究は行われていない。そこで本研究は,MAIAとフォーカシング特有の構えとしてのフォーカシング的態度を捉えるFMS ver.a.j(Aoki, 2012)の関連,および身体感覚のとらえ方に影響する要因としての特性不安との関連を検討した。その結果,MAIAとFMS ver.a.jは正の相関関係が示唆され,MAIAはフォーカシング的態度をとらえる側面があると確認された。MAIAと特性不安は関連がないが,FMS ver.a.jは負の相関関係が示唆された。内受容感覚の向上方法として,フォーカシング技法の活用も今後期待される。

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