主催: 日本心理学会第85回大会準備委員会(明星大学)大会長 境敦史
会議名: 日本心理学会第85回大会
回次: 85
開催地: 明星大学
開催日: 2021/09/01 - 2021/09/08
目的:ストレス時,またはリラックス時の身体反応の気づきを測定するため,質問紙を作成した。方法:大学生・大学院生300名を対象に実施した。緊張している時の身体反応の気づき,また,リラックスして静かにしている時の身体反応の気づきを測定するための尺度を各10項目作成した。加えて,日常生活において,ストレスフルな方であると認識しているか,リラックスしている方であると認識しているかについて尋ねた。結果:尺度構成を検討するために,因子分析(最尤法,プロマックス回転)を行い,両尺度ともに3因子構造が確認された。各下位尺度において,内的整合性が高かった(α=.74~.87)。ストレスフルな,及び,リラックスをしている方であると認識しているかと身体反応の気づきとの関連では,緊張している時の身体反応の気づきとストレスフルな方であるという認識は有意な正の相関が認められた(r=.29~38)。考察:緊張時とリラックス時の身体反応の気づきは,質的に異なることが示唆された。また,リラックスしている状態であると認識するために,身体反応があまり利用されていない可能性が示唆された。