日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第89回大会
セッションID: ITL-002
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国際賞講演
音楽がもたらす快感情の意味の探究
生理・脳活動と音響情報からの検証
森 数馬, 柏野 牧夫
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抄録

音楽を聴取することで心地良くなる経験は、多くの人の日常において馴染み深いものである。このような経験は当然のように訪れるが、音楽が音の羅列であり生存にとっての利益を持たないと考えられることからすると、人の精神に関する興味深い現象であると言える。近年の報酬に関する研究の枠組みにおいて音楽は、食事などの一次報酬や金銭などの二次報酬と異なる内発的報酬の一種として捉えられており、その心理・神経活動へ働きかける性質の特異性が問われている。

本講演では、これまで講演者が取り組んできた(1)人の生理・脳活動に関する研究および(2)音楽の情報解析に関する研究について紹介する。(1)生理・脳活動に関する研究では、心拍・呼吸などの身体生理反応の快感情に伴う変化を検討した生理心理学研究、fMRI脳機能計測中に報告された快感情評価を脳情報デコーディングにより検討した認知神経科学研究について報告する。(2)音楽の情報解析に関する研究では、正則化回帰や畳込みニューラルネットを用いて音響特徴量により快感情のタイプを分類する機械学習器を開発した音楽情報処理研究について紹介する。これらを通して、音楽から得る快感情の意味について議論したい。

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