抄録
1989年9月日本政府(通産省調査統計部)は,政府レベルでは,世界初の日本・米国間際産業連関表を作成,これを公表した。この国際産業連関表とは,日・米両国の産業連関表を,国別・商品別貿易マトリックスによって連結した壮大な国際経
済表である。時まさに, 日米経済構造協議が熾烈に進行しているとき,この日米表の作成の意義は大きい。日米経済の相互依存関係の構造に,科学的,数量的な解明を与える最も有力な分析器具となるからである。木地論文は,この日米表の作成者としてこの表を詳細に検討し, しかも,両国の構造的特徴をわかりやすく説明している。