産業連関
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〈投稿論文〉
韓国と日本の資金循環勘定の比較分析
:負債・資産影響力係数を用いて
金 志映
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2013 年 21 巻 3 号 p. 59-76

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抄録

本稿では韓国と日本の資金循環勘定の長期時系列を用いて負債・資産影響力係数を比較することにより,両国の金融システムの特徴や差異を明らかにすることを 目的とする.影響力係数を計算して両国の各制度部門の位置付けの変化を分析した結果,両国の政府部門,中央銀行,国外部門はその役割が大きく異なること, 日本の民間企業は近年資産影響力係数が急上昇していることが示された.さらに本稿では,国内のみの影響力を測るために,国外部門を除去した影響力係数と, 国外部門を包含した場合の影響力係数との比較指標を考案した.この指標は日本では変動が小さく,国外部門を除去しても日本の各制度部門の影響力係数は比較 的に変わらなかった.一方,韓国では国外部門を除すると政府部門の負債影響力係数や中央銀行の資産影響力係数に著しい変動が観察された.つまりこれらの制 度部門は国外部門からの影響が強く作用していることから,国外部門と密接な関係を持つことが一層明らかになった.

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© 2013 環太平洋産業連関分析学会
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