抄録
『中部圏地域間産業連関表(2005年版)』が2011年3月に作成され,これを契機に,その後,その応用に向けた各種の取り組みが開始されることになった.そこで,本稿では,この『中部圏地域間産業連関表 (2005年版)』の〈作成概要〉を改めて振り返ってみるとともに,その具体的な〈作成方法〉を解明した上で,経済状況の変化に対応するための新たなデータベースと なる〈延長推計〉の方法についても論究する.そして,この原表を用いて,どのような実証分析が試みられてきたのかを振り返るとともに,その過程で顕在化した検討課題等の論点整理を行い,その検証結果を〈適用事例と今後の検討課題〉として要約する.