2021 年 74 巻 26 号 p. 189-278
日本弁理士会中央知的財産研究所では,平成31年度から,土肥一史主任研究員の下,「日本商標法の未来のための方策検討」を課題として研究を行ってきた。その研究成果は別冊パテント第25号において詳細に報告されるとともに,令和3年3月2日に開催された日本弁理士会中央知的財産研究所主催第18回公開フォーラムにおいて,かかる研究成果の中から関心が高いと思われる5つのテーマ,すなわち,「商標・商品等表示の混同が生じない場合の特別な保護」,「悪意の商標出願」,「権利の失効」,「商標法における『不使用の抗弁』について」及び「令和の時代のコンセント制度」について,担当研究員がそれぞれ研究成果の発表を行い,発表後には研究員同士のディスカッションを行った。本報告は第18回公開フォーラムの内容を講演録としてまとめたものである。