日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第15回秋季シンポジウム
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ZnTCPが細胞性吸収·貪食作用を抑制していることの証拠について
伊藤 敦夫河村 春生宮川 俊平レイロール ピエール神崎 紀子トレボー ガビン小沼 一雄堤 貞夫
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p. 15

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抄録

0.063、0.316、0.63Znwt%のZnTCPインプラントの溶解量はTCPインプラントの溶解量の92.1±0.1%から52.2±0.2%であった。一方、非脱灰標本の画像解析から実測したZnTCPインプラント吸収量はTCPインプラント吸収量の45±22%から20±10%の間であり、溶解度から予想される吸収量の40-48%しか吸収されなかった。マクロファージや破骨細胞による材料や骨の吸収は、酸性化されたファゴゾーム液内での溶解現象とみなせるので、ZnTCPの吸収性低下は、ZnTCPから徐放された亜鉛によって、これら吸収性細胞の活動が抑制されているために生じていると考えられる。

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©  日本セラミックス協会 2002
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