日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第15回秋季シンポジウム
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光でつくる酸化物の新機能
長田 実垣花 眞
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p. 331

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抄録
本研究では, 酸化物系に潜む新機能を引き出した先駆例として, 筆者らが酸化物超伝導体で見出した光誘起相転移を取り上げ, 酸化物の織りなす特異物性の光制御とその可能性について検討する. YBa2Cu3Ox単結晶のラマン測定を通じて, 可視光励起により伝導特性の変化を伴う秩序構造の可逆的光誘起相転移が生じることを発見した. ラマン測光下で電気抵抗の同時測定により動的挙動を検討した結果, この系では光誘起相転移によりCuO2面へのキャリア注入が実現し, 伝導性とTcの高い新しい状態が作られること, さらには光による可逆的な相制御により伝導度(低温下では超伝導特性)の制御が可能であることが分かった. 本研究では, 光誘起相転移を利用した光超伝導デバイスの可能性についても議論する.
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©  日本セラミックス協会 2002
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