抄録
固溶体セラミックスにおいて, 固溶原子の配列や分布形態は, 材料特性の変化の機構を理解し, その向上を目指す上で基本的な情報である. 窒化珪素にAlとOをダブルドープした固溶体はサイアロン(SiAlON)と呼ばれ, 実用に供せられている. しかし, そのSi, Alの局所的な配位環境については, ランダムにAlとOがSiとNサイトに置換固溶した場合から大きくずれているという固体NMRの実験結果に基づいて, Al-O/Si-Nの結合がAl-N/Si-Oの結合に比べより安定であることが推察されているのみである. 本研究では, 理論計算により結合のプリファレンスを調べ, 実験的に得られている知見との対応を検討し, サイアロンの安定原子配列について考察した.