抄録
反応型固相エピタキシャル成長法によるInGaO3(ZnO)m単結晶薄膜の成長機構を明らかにするため, 2nm厚のZnOエピタキシャル層とほとんどアモルファス状態のInGaO3(ZnO)5層(150nm厚)からなる二層膜の高温アニール中における構造変化をHREMによりex-situ観察した。ZnOエピ層は1000℃以上の加熱により消滅し, 膜/基板界面上に50nm程度の厚みの単結晶InGaO3(ZnO)5層が形成された。つまり, 1000℃以上の加熱によりZnOエピ層と多結晶lnGaO3(ZnO)5層の間で固相反応が起こり, 基板上に薄い単結晶層を形成する。次にこの単結晶層と母体とした粒成長が起こり, 1400℃まで加熱すると全体が一枚のlnGaO3(ZnO)5単結晶の板になるという, 固相反応と粒成長を利用した単結晶成長法であると言える。