抄録
(ZnO)mIn2O3(m=定数)は酸化物熱電材料として優れたn形熱電物性を持つ[1]と共に、ITOに次ぐ透明導電体として期待されている。本研究では、板状酸化亜鉛前駆体粉末とIn2O3粉末を用いてReactive Templated Grain Growth法によりc軸配向(ZnO)5In2O3セラミックス[2]を作製する際の反応過程を観察し、解析した。即ち、ZnOとIn2O3の反応により(ZnO)mIn2O3(m=5∼∞)セラミックスが生成する過程のHRTEM観察とImage simulationを通して、ZnOのブロックの中に存在するInイオンの挙動を調べた。