日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第15回秋季シンポジウム
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誘電体セラミックスの絶縁破壊における前駆現象
関 寿毅岸本 昭
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キーワード: チタニア, 誘電体, 絶縁破壊
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p. 486

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抄録
我々は既に、TiO2バルク体において、絶縁破壊強度と機械破壊強度に大きな相関があることを見いだしている。絶縁破壊に至る前には微小電流(前駆電流)が流れる。そこで、誘電体セラミックスの絶縁破壊における前駆電流に着目し、絶縁破壊の直前で電圧印加を止めて再び印加した際の前駆電流の挙動について調べた。Fig. 1に絶縁破壊時の前駆電流波形を示す。1回目と2回目以降とでは前駆電流波形は異なる。2回目以降では、電圧印加開始後短時間でほぼ一定の電流値となり、その後は電界の増加と共に上昇する前駆電流が観測された。また、電圧印加を繰り返す毎に絶縁破壊強度は小さくなることがわかった。これらから、絶縁破壊現象は履歴が残る現象であるといえる。
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©  日本セラミックス協会 2002
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