抄録
3000Kから300Kまで各々10psと500psかけて冷却した2種類のガラスの静水圧・応力変形を分子動力学法によって計算した。初期構造を比較すると急冷ガラスのネットワークのリング数は徐冷ガラスに比べ3・4員環が多く5員環以上の大きなリングは少なかった。また修飾イオンの分布は急冷ガラスでは徐冷ガラスに比べ分散化傾向にあった。このような構造をもつ急冷ガラスと徐冷ガラスについて静水圧-体積変化および応カ-歪み変化を計算した。いずれも徐冷ガラスの変化が大きくなった。これは急冷ガラスの構造中に小さなリングが多いのでネットワークが変形しやすいためと考えられる。