抄録
4チタン酸カリウムは水溶液中の水素イオンと試料中のカリウムとを交換することができる。これをイオン交換滴定法を用いてイオン交換を考察した。イオン交換樹脂に含まれる水素イオンと試料中のカリウムイオンの濃度が同量になる点までは電気伝導度および pH は減少した。イオン交換樹脂量が過剰になるとpH は下がり、電気伝導度は上昇した。この事実より等量になる点以前の変化より、このイオン交換反応は単純にイオン交換のみが生じているわけでなく他の反応も同時進行していることが示唆された。それ以降はイオン交換樹脂由来の水素イオンによる挙動と考えられる。