抄録
我々は、オルガノシルセスキオキサン─チタニア(RSiO<_3/2>─TiO_2)系ハイブリッド膜に紫外(UV)光照射を行うと、TiO_2成分の光触媒的な作用により有機官能基Rが脱離し、Si-OH基およびSi-0-Si結合が形成されることを見出した。この現象により、UV光照射後のRSiO<_3/2>─TiO_2系膜は部分的にSiO_2─TiO_2組成になっていると考えられる。また、我々の研究室では、Si0_2─Ti0_2系ゲル膜を温水処理することにより、アナターゼナノ微結晶の析出が起こることを確認している。本研究ではRSiO<_3/2>─TiO_2系膜にUV光照射を行い、さらに温水処理することにより、アナターゼナノ微結晶の析出量や析出形態の制御について検討した。