抄録
自由に形態を制御することができる炭素粉末成形体を電気泳動堆積における電極として用いることで,平面だけでなく様々な形態を付与できるセラミックス厚膜の作製方法を検討した。炭素粉末としてグラファイト並びにカーボンブラック粉末を使用し,これらを所定の割合で混合,バインダー添加後,一軸加圧成形により重量1 g,直径20 mmの円板状炭素電極を作製した。自立膜の原料にはα-アルミナ微粉末を使用し,電気泳動堆積の後焼成して,炭素電極の焼失ならびに堆積した粉末の焼結を行った。自立膜表面の微視的な形態が電極表面の形態を良く反映すること,電極作製時のバインダーの種類が得られる厚膜の性状に影響を与えることが分かった。