抄録
北海道では酪農家一戸あたりの飼育頭数が増加傾向にあるが、大量の糞尿の流出や糞尿による牛舎パドックの泥濘化が大きな問題となっており、牛舎パドック等に適した舗装材料の開発が望まれてきた。一方、甜菜の製糖工程では年間約25~30万トンの石灰脱水汚泥(ライムケーキ)が発生しているが、その有効利用技術の開発が急務となっている。 本研究では、ライムケーキの特性を活用して農畜産用途に適した舗装材を開発することを目的とし、目標性能として凍結融解による破損を予防できるとされる一軸圧縮強度5MPaに設定して配合試験を行い、固化体の物性を調べたので報告する。