抄録
本研究ではステレオマッチング法を応用して、衝撃破壊したセラミックスおよび疲労破壊した金属材料の三次元破面形状を再構成した。そして、それらの三次元破面についてフラクタル次元および表面粗さを計測した。その結果、ボックスカウント法で求めた広範囲の破面のフラクタル次元は、セラミックスと金属材料とも約2.10~2.22の範囲にあった。セラミックスの三次元破面のフラクタル次元は、同様の測定尺度の範囲で求めた圧痕き裂のフラクタル次元に関連づけられた。また、材料によって破面の表面粗さの場所的変動に差があることがわかった。さらに、フラクタル次元の場所的変動についても実験的に検討した。