抄録
本研究では,石川県河北郡津幡町地区内で発生した酸性土の切土法面崩壊の原因を探るために,切土崩壊法面に関する資料調査や現地調査および1本のボーリングコアに対して含水比試験,pH(H2O,KCl)試験,電気伝導率試験,強熱減量試験を行った。得られた結果より,1本のボーリングコアの中に物理・化学的特性,主として含水比,電気伝導率,強熱減量の異なる不連続面が存在することが明らかとなった。また,この物理・化学的不連続面を境として切土法面崩壊が発生した可能性が高いことが示された。さらに,電気伝導率から酸性土の堆積環境が推定され,結果として切土法面崩壊は,堆積時の海進・海退にともなって生成された不連続面で生じた可能性が高いことが示唆された。