抄録
ポリビニルピロリドン(PVP)を含有する金属塩水溶液をコーティング液とする新規ゾルーゲル法が,複合酸化物薄膜の作製に有効であるかどうかを確かめるために,同方法によるY3Fe5O12, LaCoO3, NiFe2O4薄膜の作製を試みた。水を溶媒とし, PVPと金属源であるY(NO3)3H2O, Fe (NO3)3H20, La(NO3)3H20, Co (NO3)2H2OまたはNi (CH3COO)2H2Oのみを溶液を調製し,ディップコーティングによってシリカガラス基板上にゲル膜を作製した。これを700℃ないし1000℃で焼成した。得られた薄膜はいずれも目的化合物単一相の薄膜であった。