抄録
有機-無機複合電解質膜はポリジメチルシロキサン、3-イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、亜リン酸ジイソプロピル、ケイタングステン酸を用いてゾル-ゲル法により作製した。作製試料は熱力学的不安定性によりミクロな相分離を示した。相分離試料は未相分離試料よりもプロトン伝導度が約103倍向上した。そこでマトリックスへ固定化することが困難なケイタングステン酸の代替物質として、再現性があり高プロトン伝導性を備えた特徴をもつリン酸塩ガラスのハイドロゲル添加型電解質膜について検討を行った。