抄録
アルミナ液相焼結における粒成長の等方性/異方性の原因を原子レベルで考察するため、α-アルミナ/Mg-Ca-Si系ガラス界面の分子動力学シミュレーションにより、界面エネルギーのアルミナ結晶面、ガラス組成依存性を計算した。ガラス組成がMgリッチである場合、界面エネルギーは結晶面によらずほぼ一定の値を示した。一方、ガラス組成がCaリッチの場合は(0001)面のみ他の結晶面と比較して極端に低い界面エネルギーを示したが、このとき(0001)界面ではイオン配列が規則化し「ケージ構造」が形成された。アルミナ粒成長の等方性/異方性は(0001)界面のケージ構造の有無により決定され、ケージ構造の有無はガラス中に含まれるMg、Caのイオン半径に関係することを示唆する結果が得られた。