抄録
硫酸カリウム結晶をポリアクリル酸共存下で成長させると、マクロ・ミクロ・ナノレベルで階層的に制御された構造を持つ有機無機複合体が得られた。マクロな形態はポリアクリル酸添加によりポリマーと結晶が一体となった複合体であった。ミクロな形態は、厚さ約80 nmの薄い板状結晶の成長ユニットとして、ポリアクリル酸の添加量に伴い成長ユニットが集積した層状構造、それらの分岐した構造体を経てねじれやらせん状形態へと多様に変化した。さらに、この成長ユニットの薄板結晶は大きさ約20 nmのナノ結晶が方位を揃えた集合体より構成されていた。本研究により、適切なポリマーのデザインによる多様な有機無機複合体のデザインの可能性を示すことができた。