抄録
窒化物系光触媒を合成するため、流動法や流通法のような化学工学的手法を応用し、流動層反応装置を設計、作製した。窒化反応におけるパラメータ(温度、ガス流量、成分など)の最適化を行いながら、多成分の窒化物系光触媒の合成を試みた。最適条件は現在も探索中であるが、酸化物のみの混合物を出発原料としながら、短時間で比較的均一性の高い、多成分窒化物系光触媒の合成に成功した。さらに、このプロセスで合成される窒化物系光触媒は出発原料よりも粒径が小さく、高い活性を発現する可能性がある。今後、反応条件の最適化による窒化量の制御・均一性の向上を狙い、光触媒特性の改善を期待できる。