抄録
六方晶フェライトはスネークの限界を超え,GHz帯を利用する次世代型通信システム用の電波吸収体として注目されている.M型フェライトは置換元素の固溶限界が比較的大きく,置換効果により容易に共鳴周波数を制御できるが,複雑な結晶構造を持つために置換元素による席選択性や電波吸収特性との関係が明らかにされていない.本研究ではFe3+イオンを(Ti-Mn)3+および(Ti-Mn)3+で置換した六方晶系M型Baフェライトの合成を行い,X線回折および中性子線回折やXAFS測定から陽イオン席の占有率を解析し,置換元素による磁気構造への影響と電波吸収特性との関係について結晶学的に検討した.