抄録
ゾルーゲル法によるハフニアーアクリル酸複合薄膜を作製した。水酸化ハフニウムとアクリル酸を水に加え、4_から_8時間加熱することにより、ハフニアーアクリル酸複合ゾルを作製した。ゾルをガラス基板に塗布し、紫外線を照射することにより、透明な複合膜を得た。この膜はアモルファスであり、鉛筆硬度9H以上の高硬度膜であった。ゲル中のアクリル酸イオンの構造を13CCP-MAS NMRで調べた。紫外線照射および未照射ゲル粉体共にC=C結合に対応するピークは観測されず、CHおよびCH2に帰属されるピークが観測された。従って、アクリル酸はゾル作製時にすべて重合していることと考えられる。