抄録
Fe3+ドープTiO2ナノ粒子を熱プラズマ法で合成した。ナノ粒子中の化学組成均質化のため、チタンと鉄を含む安定な液体プリカーサーを調製し、酸素含有熱プラズマ中にミストとして供給した。得られたナノ粒子はルチル相とアナターゼ相の混合物であり、Fe3+ドープ量の増加とともにルチル相の割合が増加した。Fe/Ti=0.2までの高濃度ドープ組成でも、異相の析出のない酸化チタンナノ粒子が得られた。広い組成範囲をもつナノ粒子の光触媒特性を、紫外および可視光照射下のナノ粒子分散メチルオレンジの分解により調べた。