抄録
近年、電子部品の小型化、高周波化の要求がますます高まっている。積層セラミックコンデンサにおいては高周波化に対応するため、等価直列抵抗(ESR)を小さくすることが必要になるが、それに対しては、Q値が高く、比誘電率が小さい材料を用いることで、積層数を多くしESRを低下させることが効果的である。
今回、フォルステライト系材料の検討を行い、比誘電率が9と小さく、静電容量温度特性がNP0特性となるフォルステライト-SrTiO3系混晶材料を見出した。本材料では、積層セラミックコンデンサを作製した場合、フォルステライト相とSrTiO3相の分散状態が大きく信頼性に影響を与える。