抄録
単分散球状シリカの合成プロセスにおいて、用いる出発溶液のエイジ(溶液作製後の経過時間)に注目した。エイジング時間が長いほど、得られる球径は大きくなり、単分散性も向上した。これは、エイジングにより出発溶液中のクラスターが微細化したために、核生成が均一化かつ低頻度化したものと推定した。水・エタノールクラスタについて、コールドスプレーイオン化質量分析を行った結果、エイジングに伴って高m/z側(500-600)のピーク群が段階的に消失し、低m/z側(100-400)のピークも低m/z側に移行する傾向が認められた。