抄録
光の波長より短い周期の表面構造を作製することで、屈折率分布や光学異方性を人工的に作り出すことが可能である。サブ波長構造のもつ光学特性を利用した様々な光学素子が提案されており、広帯域無反射表面構造、偏光制御素子などの開発の他、偏光画像カメラや生物化学用高感度センサーなど、応用に向けた研究開発も行われている。これらの素子は、2次元フォトニック結晶の一部とも位置付けられるが、構造が簡単なことから、一般のフォトニック結晶素子に比べて実用化が早いと期待されている。本発表では、サブ波長表面構造をもつ光学素子の研究開発の現状について紹介するともに、デバイス開発側から見たガラス技術への期待について述べる。