抄録
(111)方位にカットしたチタン酸バリウム単結晶に細かいドメイン構造を導入するために、パターニング電極を用いた微細ドメインの導入が試みられた。パターニング電極はフォトレジスト技術を用いて、結晶表面に鍵盤状のレジストパターンを作製し、その上から金電極をスパッタして作製した。このとき、電極のパラメータとして、鍵盤間の距離、パターニング方向を検討した。全面電極を用いて、キュリー温度直上で[111]方位に電場を印加した場合は、印加電場、電場印加速度を最適化しても、得られた最小のドメインサイズは5.5オmであったのに対し、パターニング電極を用いることで、パターニング間隔に応じて導入するドメインサイズを制御できることがわかった。これらの試料の圧電特性を検討した。