抄録
高濃度界面活性剤により形成されるリオトロピック液晶が、強磁場下において磁場配向することに着目し、強磁場中で、前駆溶液(界面活性剤・有機溶媒・Si源・純水)をガラス基板にキャスト、風乾し、配向性メソポーラスシリカ薄膜の調製を試みた。基板に対して垂直方向に磁場を印加した場合には、垂直方向に部分的に誘起したメソチャネルの存在がXRD (θ-2θ、2-D)・断面TEM・HR-SEMにより確認できた。一方、平行方向に磁場を印加した場合には、面内方向へのメソチャネルの異方性がin-plane XRDにより示された。これらの結果から、磁場方向に対して平行方向に、メソチャネルの配向が誘起していることがわかった。