抄録
高酸化物イオン伝導を有するBa0.3Sr0.2La0.5InO2.75の母体材料であるペロブスカイト型酸化物LaInO3系のAサイト置換系試料(La1-xSrx)InO3-δとBサイト置換系試料La(In1-xMgx)O3-δの固体中における酸化物イオンのダイナミックス特性について誘電緩和の観点から研究し、酸化物イオン伝導度との関係を明らかにすることを試みた。誘電測定は空気中で測定温度573Kから1273Kで100Kおきに測定周波数13MHzから5Hzの範囲で行った。誘電測定より得られたデータの解析を行い、交流伝導度の各温度での周波数依存性の違いや比誘電率の周波数依存性などについて議論した。