抄録
JFCCにて研究推進中のEr添加ZnO薄膜に関して、電界発光現象をプロトタイプのデバイスを試作し、検討した。マイクロパターン化されたAu電極薄膜を設けたサファイア基板全面に、Er添加ZnOをスパッタ、次いでITO薄膜をその上に連続してスパッタした。これをエッチングしてAu及びITOで直接挟まれている蛍光膜を有する約1000個の微小セルを作製した。この微小セルに適当な交流電界を印加したところ、近赤外領域1.5ミクロンにピークを持つ極めてブロードな発光を確認した。プロセス過程による膜ダメージや発光過程の消失はなく、本膜のデバイス化にとって有効な知見である。