抄録
水分解反応に活性なTi4+、Nb5+、Ta5+遷移金属イオンは酸素八面体で構成されたd0電子状態をとるのが大きな特徴である。近年、d0電子状態に代わり、d軌道が完全に充填されたd10電子状態に関心がもたれ、井上らによりIn、Ga、Ge等のd10電子状態で構成された典型金属酸化物が、水の分解反応に対する光触媒活性を示すことが報告された。
そこで本研究ではd10型複合酸化物に着目し、In系層状ペロブスカイトLa2BaIn2O7を合成し、水分解活性評価を行った。また、TaをInサイトに置換し、水分解活性評価した。