抄録
有機物質からセラミックス材料を合成する研究が進展し、炭化ケイ素では、エチルシリケートをケイ素源とし、フェノール樹脂を炭素源としたゾル_-_ゲル法によるプロセスが実用化の段階に達している。そこで、炭化ケイ素以外の炭化物粉末を有機物質から合成することを目的とし、チタンなどのアルコキシドおよびフェノール樹脂を原料として有機質前駆体を合成し、焼成するプロセスを検討した。チタンイソプロポキシドとフェノール樹脂の反応により生成した有機質前駆体を乾燥し、アルゴン雰囲気で焼成することにより、炭化チタン粉末が生成した。