抄録
硫酸亜鉛水溶液にpH調整剤である水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAOH)と安定化剤としてトリエタノールアミン(TEA)を添加して亜鉛酸水溶液を調製した。さらに、60_から_90℃で加熱して、この水溶液からの酸化亜鉛の結晶化を観察した。TEA無添加では亜鉛酸水溶液は調製できなかったものの、TEA/Zn=4の比でTEAを添加すると、亜鉛に対して3倍モル以上のTMAOHを加えることにより0.2Mの安定な亜鉛酸水溶液が調製できた。この水溶液は室温では安定であったが、加熱するとTMAOH/Zn<4の条件では酸化亜鉛が結晶化した。その形態は、TMAOH添加量を変化させると、半楕円球から六角柱状に変化した。また、この水溶液に基板は浸漬して、酸化亜鉛膜の作製についても検討した。