抄録
SiC/SiC複合材料は、高温において高強度を有し、中性子照射後の誘導放射能が低いという理由から核融合炉材料用構造材料への応用が期待されている。核融合炉材料用構造材料としては、熱交換率及び耐熱衝撃性の向上のために熱伝導率の向上が望まれている。そこで、本研究では高熱伝導率を有するカーボンナノファイバー(CNF)を新たに分散させることにより、高熱伝導率性を有するSiC/SiC複合材料を作製することを目的とした。その結果、約4%と非常に小さい体積分率でCNFを分散させることにより、室温において90W/mK、800℃において40W/mKという高熱伝導率のSiC/SiC複合材料の作製に成功した。