抄録
我々は、1-ヘキサデシニルトリメトキシシランとテトラメトキシシラン(TMOS)の共加水分解・縮重合によって得られるハイブリッドを化学処理することで、wormhole-like構造のメソポーラスシリカが得られることを既に報告した。本報告では、出発分子のアルキル炭素数の変化および出発分子に対するTMOSのモル比を変化させることによって、得られるメソ構造体の細孔パラメータの制御を試みた。アルキル炭素数10の1-アルキニルトリメトキシシランを用いた結果、アルキル炭素数16の系よりも細孔径が小さくなることがわかった。一方、出発分子に対するTMOSのモル比を増加させると、細孔径は変化せずにシリカ細孔壁の厚みが増大し、細孔容積が減少することがわかった。