抄録
分相組織を制御したEu添加CaO-Al2O3-SiO2系分相ガラスを作製し、その分相組織が蛍光特性に及ぼす影響について調査した。分相ガラスは、所定のモル比の原料を粉砕・混合・仮焼後、1650℃で3時間溶融した後に急冷することで作製した。さらに、分相促進と結晶化のために2段階熱処理を行なった。試料は、XRD、SEM、DTA、蛍光スペクトルにより評価した。SEM観察の結果、熱処理した試料は分相組織が確認された。熱処理を行なった試料ではEu2+による蛍光強度が増大し、蛍光強度への分相組織の影響が示唆された。