抄録
水素化リチウムアルミニウム(LiAlH4)、テトラヒドロホウ酸リチウム(LiBH4)、メチルアミン塩酸塩(MeNH2·HCl)を反応させ、可溶性Al-B-N-(C)前駆体を合成した。IR、NMR分析より、前駆体は主にAl-N、Al-H、B-N、B-H結合およびAl-H2-B、Al-H2-Alブリッジ結合を有することがわかった。また、TG分析よりセラミック収率は約74mass%(Ar, 1000℃)であった。前駆体を1600℃で熱分解した生成物のXRDおよび固体NMRを測定したところ、セラミックス構成成分は主に結晶性AlN、アモルファスBN、アモルファスカーボンであった。さらにTEMより結晶性AlNはアモルファスマトリクス中に均質に分散しており、その平均結晶径は約10nmであった。