抄録
LaMnOPはp型、n型の両極性を有し、室温で強磁性を示す磁性半導体であることを見出した。この結晶構造はLa-O層とMn-P層がc軸に沿って交互に積層した層状構造を有しており、非磁性層のLa-O層で磁性イオンを含むMn-P層が挟まれた構造と見ることができる。本研究では、LaMnOPの電子状態を光電子分光法により測定し、La-O層ならびにMn-P層がフェルミ準位近傍の電子状態にどのように寄与しているかを考察する。測定試料にはLaMnOP焼結体を用い、様々な励起光を用いて光電子分光測定を行った。