抄録
酸化ビスマスBi2O3は730℃でα相からδ相に相変態し,高いイオン伝導度をもつδ相は超イオン伝導体に位置づけられている.δ相は立方晶系で,Bi副格子が面心立方格子を作り,酸素原子がその四面体格子間位置にあるというホタル石型構造を基本とし,酸素原子サイトの1/4が欠損している.この酸素欠損の配置が,高いイオン伝導度と密接に関係していると予想できるが,それが規則配列しているのかなど,未解明な部分が多い.本研究では,種々の空孔配置を有する構造モデルに対して第一原理計算を行い,得られた全エネルギーからδ相の構造について議論した.