抄録
パルスレーザー蒸着法によって酸化錫薄膜を合成した。特に、高結晶性、高移動度の薄膜の合成条件を明らかにするため、基板温度、製膜中の酸素圧力、および基板温度をパラメータとして合成条件を検討した。
基板として、表面にステップテラス構造を有するルチル型の二酸化チタン単結晶基板を用いた。
得られた薄膜をAFM、X線回折、ホール測定によって評価した。製膜中の酸素分圧と基板温度によって得られた膜の電子濃度、ホール移動度が共に変化し、それぞれの圧力に対して、特定の製膜温度で移動度が極大を示す様子が観測された。