抄録
低温プラズマの代表的なものとして、バリア放電プラズマがある。バリア放電プラズマの反応性はバリア材の誘電率の増加により向上させることが可能であるが,高誘電率セラミックスは絶縁破壊強度が低く,プラズマ発生電圧以下の印加電圧で破壊するため使用できなかった。Ca1-xSrxTiO3セラミックスは,高い誘電率を有するが優れた絶縁破壊強度を示し,これをバリア材とすると安定なバリア放電プラズマの発生が可能であることを見出した。また、それをバリア材として用いるバリア放電プラズマシステムを構築し,二酸化炭素を効率的に一酸化炭素へ転換でき、化学原料へ転換可能であることを見出した。