抄録
固体酸化物型燃料電池(SOFC)の電解質の熱負荷による強度の変化を解析しています.近年のSOFCの適用性を拡大していく上で最大の課題として,起動停止への対応が挙げられます.つまり起動停止時の熱応力によりセルやスタックが劣化するため急速起動時の非定常熱応力に耐える堅牢なセル、スタックを開発することを目的とします.そのためセル構成材料の強度の向上に注目し高強度化したスカンジア安定化ジルコニア電解質材料について,強度について評価を行います.そして以下の手法により電解質の材料強度を高めることを検討しています.(1)スカンジア添加量および焼成温度の検討,(2)電解質焼結体のポストHIP処理の適用.